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2007年05月16日

江木紀子

北斎の風生の赤富士ぞこれ

赤富士の赤得る速さ退く速さ

2006年05月04日

榎本其角(宝井其角)

白雲の西に行方や普賢富士

無い山の富士に並ぶや秋の昏

富士に入日を空蝉やけふの月

白雪にくろき若衆や冨士まうで

霞消て富士をはだかに雪肥たり

富士の雪蠅は酒屋に残りけり


「芭蕉翁終焉記」
 天和三年の冬、深川の草庵急火にかこまれ、潮にひたり、苫をかつぎて、のびけん。
 是ぞ玉の緒のはかなき初め也。爰に猶如火宅の変を悟り、無所住の心を発して、其次の年、夏の半に甲斐が根にくらして、富士の雪のみつれなかればと。それより三更月下入無我といひけん。昔の跡に立帰りおはしければ、

2006年04月22日

江里昭彦

富士はいつも富士削りとる風のなか

2006年03月12日

遠藤壽々子

建国祭G一色の富士仰ぐ

遠藤壽々子

建国祭G一色の富士仰ぐ

遠藤芳郎

スケートの刃の傷あまた逆さ富士

遠藤正年

初富士の大雪塊を野に置ける

遠藤梧逸

初富士の出てゐて好きな榛の径

苗代の規矩の正しき五月富士

雲を出し富士の紺青竹煮草

初富士や古き軒端に妻と老い

大根の丘に現れ師走富士

岩手富士大根畑に出て近し

燕音

銭湯の富士の淑気を浴ぶ男女(なんにょ)

窓に富士膝に初刷手に眼鏡

東海道白妙の富士皮切りに

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2006年03月11日

榎本虎山

雪解富士水車しぶきを宙にあげ