相生垣瓜人
雲行きて初富士に著くこともなし
起し絵のけはしき富士の聳えけり
裏富士を傾き出でて炭車
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雲行きて初富士に著くこともなし
起し絵のけはしき富士の聳えけり
裏富士を傾き出でて炭車
「市川賛歌(透明の芯の芯)」
○夕焼け おお 生命が炎える
市川 夢の常夜燈
舞う 縄文の蛍たち
少女の乳首の尖きに富士とがり
恋の継ぎ橋に立ちすくむ若者の瞳に
どんな鳥が歌ってくれなかったろうか
幸福より長い永遠はありはしないと
市川 炎える生命
常夜燈の夢
○曙 いま 世界が垂直
市川 芯の芯の透明
はばたく 虹の風たち
恋の継ぎ橋を渡る若者の瞳に
尖りはじめる少女の乳首の富士
どんな光が祝ってくれないだろうか
永遠と瞬間の沸りあう今こそが未来と
市川 垂直が世界
透明の芯の芯
※作詞宗左近/作曲三善晃
※3番あるうちの1番と3番
※2006年6月23日までに死去されたとのこと(6月23日報道)。ご冥福をお祈りします。
からつ風吹きて黒富士くつきりと
初富士に牝馬は四肢を揃へけり
慈雨晴れて色濃き富士へ導者かな
苗床やびようびようと鳴る富士颪
濛雨晴れて色濃き富士の道者かな
いないいないバァを決め込む梅雨入富士
春光をやはらかに投げ利尻富士
利尻富士眼鏡の球の雪解冷え
利尻富士顱頂を覆ふ雪解靄
春光を鈍く放てる利尻富士
利尻雪富士望遠レンズに納むべく
梅の上に聳ゆ富嶽も相模ぶり
水澄むや湖に裾ひく逆さ富士
※この方の情報を教えてください!
初御空おのがひかりの中の富士
青富士や松の秀に鳴く茅くぐり
富士ふつと立つ草木瓜の返り花
小寒の夕映富士をのぼりつむ
軒菖蒲青き切つ先富士を指す
富士疎林三光鳥の声わたる
富士樹海森林浴の深息す
小寒の夕映富士をのぼりつむ
大いなる富士を入れたり青葉闇
富士うつし富士の伏流水冷ゆる
※この方の情報を教えてください!
初雪の富士を車窓に眺めつゝ
※この方の情報を教えてください!
初富士や石段下りて稚児ケ淵
野分跡暮れ行く富士の鋭さよ
芦枯れて富士逆富士ひかり合ふ
裏富士に雲のたてがみ雪来るか
花浅沙富士より青き逆富士
桐の花富士と大空頒ちけり
富士に身を乗り出して松手入れかな
見馴れゐて見飽かぬ富士や初霞
天空に白妙の富士磯遊び
追羽子に富士より高き天のあり
左富士野川曲れば稲架曲がる
疾風富士水中芦の芽の育ち
梅林の山越しの富士小さかり