« 2007年05月06日 - 2007年05月12日 | メインページへ | 2007年05月20日 - 2007年05月26日 »

2007年05月19日

新田祐久

豊年や往きも復りも富士を見て

2007年05月18日

森六蔵

「麻布中学・高等学校 校歌」
○千代田の南 麻布の丘に
 筑波のみどり 富士の白雪
 朝な夕なに 窓より仰ぎ
 学びにいそしむ わかきますらを

※2番のうちの1番
※作詞森六蔵 他/作曲池譲

2007年05月17日

穂積忠

山茶花の霜てる朝をたちいでゝ富士に息づく伊豆人われは

午後すぎていよよ魍魎(もの)めく富士のかげ梅雨深くして月夜なりけり

町なみに富士の地下水湧きわきて冬あたたかにこもる水靄

湧水の水靄ふかくたちこめて街はひそけし大き不二ヶ嶺

※「町なみに」は「町なかに」の別資料がある。三島市桜川畔(水上通り)に歌碑があるとのこと。

2007年05月16日

江木紀子

北斎の風生の赤富士ぞこれ

赤富士の赤得る速さ退く速さ

2007年05月15日

石田東陵(石田羊一郎)

「望嶽」
萬古神霊宅
巍然鎮海東
浮嵐昏旦変
積雪夏冬同
千里遙相望
孤青尚未終
久懐凌絶頂
浩歌御天風

※萬古 神霊の宅
※巍然(ぎぜん)として海東を鎮む
※浮嵐(ふらん) 昏旦(こんたん)に変じ
※積雪 夏も冬も同じ
※千里 遙かに相望めば
※孤青 尚未だ終(つ)きず
※久しく懐う 絶頂を凌ぎ
※浩歌(こうか) 天風を御(ぎょ)さんと

※注)富士山を歌ったものか確認要。

2007年05月14日

木俣修

「静岡県立清水工業高等学校 校歌」
富士が嶺に 雲は騰り
 三保の松原 風に光る
 白亜の校舎 並みたつところ
 われらが勢う 声はひびく
 学べよ明るく 誠実に
 かかげん共に よき理想
 ああ 若人に 誇りあれ
 清水 清水 わが工業高校

※3番のうちの1番
※作詞木俣修/作曲沖不可止


「平塚江南高等学校 校歌」
○山あり 富士ヶ嶺
 雲に映ゆるもの 時じくの雪
 げに 光おぎろなし
 うら若き眉をあげて
 聴かずや この匂ひ この正大
 ここぞ江南
 よき窓 わが学び舎
 ああ われらの胸 けふも美し

※3番のうちの1番
※作詞木俣修/作曲平井保善


「練馬区立田柄中学校 校歌」
○秩父の山も富士も かなたに呼び 夢をさそう
 讃えよ友とつねに このわが学び舎
 意志強く鍛えてここにかげりなし 勤労のまこと
 かかぐる理想 国を興さん
 ああ わが田柄 田柄中学校

※3番のうち3番
※作詞木俣修/作曲平井康三郎

2007年05月13日

高島九峯(高島張輔)

「鎌倉望嶽歌。用坡公登州海市詩韻。」

※鎌倉にて嶽を望む歌。坡公が登州海市詩の韻を用う。

芙蓉八朶撐青空
變幻出沒煙雲中
直立一萬五千尺
登此可以窺天宮
維嶽涌出在上世
削成巉巌神斧功
太湖萬頃一時闢
九霄飛躍深淵龍
我會欲到帝之側
神悸一笑昌黎翁
豈意老天弄狡獪
猜防卻借滕六雄

壬申秋。東游登嶽。比及半腹。天俄雪。竟不窮絶頂而下。

今日養痾碧湘上
憑檻望嶽雙眸窮
玉容儼然隔海立
彩暉映發霞光融
壮時意氣果何在
酒量涓滴空千鍾
新詞寧能致神感
自慙腹笥終不豐
但餘鬢色與嶽爭
皤皤相照臨鏡銅
何當騫翥借鵬翼
直攀絶頂凌長風

※芙蓉 八朶 青空を撐(ささ)え
※變幻 出沒す 煙雲の中(うち)
※直立 一萬五千尺
※此(ここ)に登れば以て天宮を窺(うかが)う可し
※維(これ)嶽涌出するは上世に在り
※削成 巉巌(さんがん) 神斧功(しんぶこう)
※太湖 萬頃 一時に闢(ひら)き
※九霄(きゅうしょう) 飛躍す 深淵の龍
※我會(かつ)て帝の側に到らんと欲し
※神悸(しんき)一笑す 昌黎翁(しょうれいおう)
※豈(あに)意(おも)わんや 老天 狡獪(こうかい)を弄し
※猜防(さいぼう) 卻(かえ)って借る 滕六(とうりく)の雄
※壬申の秋。東游して嶽に登る。半腹に及ぶ比。天俄に雪ふる。竟に絶頂を窮めずして下る。
※今日 痾(あ)を養う 碧湘の上(ほとり)
※檻に憑(よ)り嶽を望み 雙眸(そうぼう)窮まる
※玉容 儼然 海を隔てて立ち
※彩暉(さいき) 映發し 霞光 融(と)く
※壮時の意氣 果して何(いずく)にか在る
※酒量 涓滴(けんてき) 千鍾空(むな)し
※新詞 寧(いずく)んぞ能く神感を致さん
※自(みずか)ら慙(は)ず 腹笥の終(つい)に豐ならざるを
※但(ただ)餘す 鬢色(びんしょく)の嶽と爭い
※皤皤(はは) 相照らし鏡銅に臨むを
※何(いつ)か當(まさ)に騫翥(けんしょ) 鵬翼を借り
※直ちに絶頂に攀(よ)じ長風を凌ぐべし