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穂積忠

山茶花の霜てる朝をたちいでゝ富士に息づく伊豆人われは

午後すぎていよよ魍魎(もの)めく富士のかげ梅雨深くして月夜なりけり

町なみに富士の地下水湧きわきて冬あたたかにこもる水靄

湧水の水靄ふかくたちこめて街はひそけし大き不二ヶ嶺

※「町なみに」は「町なかに」の別資料がある。三島市桜川畔(水上通り)に歌碑があるとのこと。