大須賀乙字
富士暮るゝ迄夕汐を浴びにけり
神棚に代へて初富士拝むなり
富士の下一八の咲ける小家かな
「山梨県立日川高校 校歌」
○天地の正気甲南に
籠りて聖き富士が根を
高き理想を仰ぐとき
吾等が胸に希望あり
※4番あるうちの1番
※作詞大須賀乙字/作曲岡野貞一
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富士暮るゝ迄夕汐を浴びにけり
神棚に代へて初富士拝むなり
富士の下一八の咲ける小家かな
「山梨県立日川高校 校歌」
○天地の正気甲南に
籠りて聖き富士が根を
高き理想を仰ぐとき
吾等が胸に希望あり
※4番あるうちの1番
※作詞大須賀乙字/作曲岡野貞一
富士見せてしめし障子や冬の蝿
富士かけて梅雨明け雲の深さかな
初富士に木花之開耶姫に礼
初富士の自負に陰翳ありにけり
勁さうな虻を引き寄せ富士薊
初御空富岳まさしく三保にあり
初富士の赤富士なりしめでたさよ
五月富士甍の空にかくれなし
筆初め土牛の富士を仰ぎけり
※この方の情報を教えてください!
雪冠の富士の徹頭徹尾なり
冬富士や握りつぶせし紙コツプ
陸の富士海の富士見て年新た
風凪ぎて富士の新雪輝かす
湯の窓に富士の全き避寒かな
これやこの富士の裾野のをとこへし
黍ほして富士の裾野の貧しき村
朝の間は横雲を置きて五月富士
秋蚊帳の干さるるみどり天に富士
白露やまみえし富士のおん姿
雲行きて初富士に著くこともなし
起し絵のけはしき富士の聳えけり
裏富士を傾き出でて炭車
「市川賛歌(透明の芯の芯)」
○夕焼け おお 生命が炎える
市川 夢の常夜燈
舞う 縄文の蛍たち
少女の乳首の尖きに富士とがり
恋の継ぎ橋に立ちすくむ若者の瞳に
どんな鳥が歌ってくれなかったろうか
幸福より長い永遠はありはしないと
市川 炎える生命
常夜燈の夢
○曙 いま 世界が垂直
市川 芯の芯の透明
はばたく 虹の風たち
恋の継ぎ橋を渡る若者の瞳に
尖りはじめる少女の乳首の富士
どんな光が祝ってくれないだろうか
永遠と瞬間の沸りあう今こそが未来と
市川 垂直が世界
透明の芯の芯
※作詞宗左近/作曲三善晃
※3番あるうちの1番と3番
※2006年6月23日までに死去されたとのこと(6月23日報道)。ご冥福をお祈りします。
からつ風吹きて黒富士くつきりと
初富士に牝馬は四肢を揃へけり
慈雨晴れて色濃き富士へ導者かな
苗床やびようびようと鳴る富士颪
濛雨晴れて色濃き富士の道者かな
いないいないバァを決め込む梅雨入富士
春光をやはらかに投げ利尻富士
利尻富士眼鏡の球の雪解冷え
利尻富士顱頂を覆ふ雪解靄
春光を鈍く放てる利尻富士
利尻雪富士望遠レンズに納むべく
梅の上に聳ゆ富嶽も相模ぶり
水澄むや湖に裾ひく逆さ富士
※この方の情報を教えてください!
初御空おのがひかりの中の富士
青富士や松の秀に鳴く茅くぐり
富士ふつと立つ草木瓜の返り花
小寒の夕映富士をのぼりつむ
軒菖蒲青き切つ先富士を指す
富士疎林三光鳥の声わたる
富士樹海森林浴の深息す
小寒の夕映富士をのぼりつむ
大いなる富士を入れたり青葉闇
富士うつし富士の伏流水冷ゆる
※この方の情報を教えてください!
初雪の富士を車窓に眺めつゝ
※この方の情報を教えてください!
初富士や石段下りて稚児ケ淵
野分跡暮れ行く富士の鋭さよ
芦枯れて富士逆富士ひかり合ふ
裏富士に雲のたてがみ雪来るか
花浅沙富士より青き逆富士
桐の花富士と大空頒ちけり
富士に身を乗り出して松手入れかな
見馴れゐて見飽かぬ富士や初霞
天空に白妙の富士磯遊び
追羽子に富士より高き天のあり
左富士野川曲れば稲架曲がる
疾風富士水中芦の芽の育ち
梅林の山越しの富士小さかり
傾ぐ冬富士人轢きし汽車動きそむ
大宮の朝立
清/\し不二に向ひし朝心
前々木といふ所にて
笠毎に朝露白き夜明哉
村山村の眺望
神の富士雲より上の高さ哉
夫より木立にかかりて
名も知れぬ木草の多し不二の裾
萱野にて
呼へは直く前て答へて夏野原
一合目にて鴬をきく
鴬もたしかに若し神の山
二合目にて
袖の下から雲湧きぬ富士の山
三合目にて全く草木なく 焼石原のみとはなりぬ
眼に障る物なし不二の三合目
四合目にて
ふもとにて雷なりぬ不二の山
五合目にて
夕立の下から来たり不二の山
六合目にて
雲霧を捉らへて見たり不二の山
七合目にて万代雪をかむ
不二崇し神代のまゝの峰の雲
これよりは一歩は一歩より 峻嶮となりゆきなか/\に 句作の余裕なし項上にて
暫らくは我より高き物はなし
こゝに至りて唯一身の無事 を祈る外一切の思決して邪なし
富士に来て神ならぬ人よもあらじ
※早稲田文学「俳句十四首」(1894)より
富士見えていよ/\朧月夜かな
※早稲田文学の俳諧六首(1894)から
秋色の南部片富士樹海より
短日や北見の国に北見富士
妻癒えよ一望に初富士初浅間
玲瓏と富士痩せ冬に入りにけり
坂ひとつのぼりて春の富士に逢ふ
○越中で立山 加賀では白山
駿河の富士山 三国一だよ
<ハヤシ>
唄われよー わしゃはやす
※一部
○ここのお山は あずま一
出羽富士の名ある 鳥海よ
峰に白雪 白雪や
夏でも 消えやせぬ
夏でも消えぬ
※2番もある
※作曲/土方達男
※作詞者を教えてください!
名月や何所までのばす富士の裾
富士の笑ひ日に日に高し桃の花
うぐひすや声からすとも富士の雪
富士はまだ水に明るし初がすみ
初富士や浪の穂赤き伊豆相模
焼土にずり込む杖や富士詣
夕富士に夏蚕終ひのまぶし干す
白菜括る夕べは富士の現つ気配
富士夕焼父の言ひたきこと知りつゝ
富士の根に眠りかなしむ山幾重
裏富士に天の一太刀鳥かへる
湖べりに富士を見惜しむ夕焚火
菜の花や坊主坐りに讃岐富士
※「けい」の漢字が難しい。
白玉や一日富士を目の前に
初富士や箔一枚を置くごとし
富士颪まともに刈田鴉かな
夜を青く富士しづもりて魂まつり
初富士の大きく見ゆるところまで
露の彩動き赤富士現じけり
初刷や富士を二つに折りたたみ
柴漬や夕富士夙に見失ふ
大富士を視野いつぱいに袋掛
ふらここのあるとき富士を足蹴にす
東京科学:2006年6月6日
・ 日時:6月15日16〜18時
・ 場所:新宿区西新宿6、新宿アイランドウイング7階
・ 内容:
プロスキーヤー三浦雄一郎さんの講演
「エベレストへかける夢−究極のアンチエイジング」
浅野勝己筑波大名誉教授
「山登りの健康への効用」
・ 主催:NPO法人「富士山測候所を活用する会」
・ 7月以降、測候所の現地見学も計画。
・ 問い合わせ:同会東京事務局。03・3265・6701。
初富士や宗吾の渡舟波立たず
中日静岡:2006年5月28日
・ 富士山測候所について元所長らが話し合うシンポジウム
・ 26日夜、東京都内で開催。
・ 研究拠点としての活用に期待する声が相次ぐ。
・ 市民や関係者ら約110人が参加。
・ 1973年に建替えた庁舎の工事責任者だった伊藤庄助さん(73)
・ 元所長の福島晨次さん(63)、手塚正一さん(63)
・ 伊藤さん「新幹線を造っている工場の中でアルミ(合金)の建物を造った」。
・ 福島さん「器(建物)は確かに丈夫だが、送電線はもう更新しなければならない時期に来ている」。
・ 手塚さん「研究者には五年、十年計画で終わりではなく、長く使ってもらいたい」。
・ 伊藤さん「大自然の中で多方面にわたって研究することはすばらしい。観測タワーとして成果を期待している」。
筒鳥やさはに峯反る暁の富士
こゝに踏む初富士の裾しろ/\と
初富士のかなしきまでに遠きかな
蕗の薹傾く南部富士もまた
くらがりに富士の図白し更衣
南部富士近くて霞む花林檎
南部富士けふ厳かに頬被り
こほろぎの漆光りの富士額
白菊は富士新雪を前に光る
稲雀むらがり飛んで富士を覆ふ
いろがみを貼りたる富士ぞ夕桜
初富士の朱の頂熔けんとす
木槿咲く籬の上の南部富士
にょっぽりと秋の空なる富士の山
雲や匂ふ海も桜も富士の枝
富士の雪我津の国の生れ也
雪で富士か不盡(ふじ)にて雪か不二の雪
その秋の覚えはなかば富士の空
富士は雪は花一時の吉野山
八雲立つ京に秋立つ富士にたつ
行く秋やむかしをからで富士ひとり
秋立や富士を後ろに旅帰り
いつもながら雪は降りけり富士の山
塩尻は富士のやうなる物ならん
わすれめや富士こす心夏の雪
秋の日や不二の嶺変(てへん)の朝朗
富士新雪落葉松の金厚くなる
卯木垣や富士ではあらで枝折山
梅雨富士の黒い三角兄死ぬか
ばら色のままに富士凍て草城忌
大寒の富士へ向つて舟押し出す
新年を見る薔薇色の富士にのみ
富士高く海低し秋の蝿一匹
素手で掻く岩海苔富士と共に白髪
青富士の裾のキャンプにめざめたる
初旅の富士の白無垢たぐひなし
寒晒富嶽大きく裏に聳つ
林檎咲く月夜を占めて津軽富士
富士ぞ雪盛り切飯に立つ煙