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富士を去る日焼けし腕の時計澄み
妻に鶏卵われに秋富士の一と盛り
富士たらたら流れるよ月白にめりこむよ
破戒僧忽然と現る富士忘れいしに
「すべて腐爛(くさ)らないものはない」朝涼の富士よ
朝がきて蜻蛉いっせいに富士突き刺す
猪走る朝富士褐色の腐り
富士見えぬ真昼銀漢も地に埋まり
富士黒く露にまみれて嘔吐の熊
五月富士妻癒えたれば野路に親し
投稿者: Owner 日時: 2006年04月18日 21:20 | この内容のURL