« 金田清光 | メインページへ | 斯波園女 »
「とはずがたり」 煙もいまは、絶え果てて見えねば 風にもなにかなびくべくとおぼゆ。
富士の嶺は恋を駿河の山なれば思ひありとぞ煙立つらん
杯すゑたる小折敷(をしき)に、書きてさしおこせたる、 思ひ立つ心は何のいろぞとも富士の煙の末ぞゆかしき いと思はずに、情ある心地して、 富士のねは恋をするがの山なれば思ひありとぞ煙立つらん 馴れぬる名残は、これまでもひき捨てがたき心地しながら、さのみあるべきならねば、また立ち出でぬ。
投稿者: Owner 日時: 2006年04月20日 22:13 | この内容のURL