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河東碧梧桐

この道の富士になりゆく芒かな

裏富士の囀る上に晴れにけり

富士晴れぬ桑つみ乙女舟で来しか


「南予枇杷行」
 この石仏から、曲流する肱川と大洲の町を見おろす眺望は、一幅の画図である。富士形をした如法寺山の、斧鉞を知らぬ蓊鬱な松林を中心にして、諸山諸水の配置は、正に米点の山水である。


河東碧梧桐について