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山崎方代

偏平に並べる小屋の遠くにていまいまし富士の雪は晴れたり

めずらしく晴れたる冬の朝なり手広の富士においとま申す

北斎は左利きなり雨雲の上から富士を書きおこしたり

八階の窓の向こうににこりと不二が笑ってのぼりおりたり

不二が笑っている石が笑っている笛吹川がつぶやいている