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賀茂真淵

「にひまなび」 (邇比麻那微)
赤人の歌の詞は、吉野川如なすさやに、心は富士の嶺ねのごと、準よそり無く高し。人麻呂とは天地の違ひ有れど、共に古の勝れたる歌とせり。是等より前に、此の人々より勝れたる言も有れど、詠み人の名の聞えぬはこゝに云はず。