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久米三汀(久米正雄)

雲四散して初富士の夕眺め

茶の花に富士の雪翳青きかな

茜富士かな/\杉に収まりぬ

秋かやを出て赤富士を目のあたり

硝子絵のよな初富士の浮く浦輪

薄雲の中に初富士ありにけり

泳ぎ出でゝ日本遠し不二の山